病院・医療機関の断水対策

病院・医療機関の断水対策 災害時の水の確保と供給方法

病院・医療機関の水確保の重要性 断水が病院・医療機関へ与える影響

断水が医療現場に与える影響

病院の断水対策

病院や医療機関などの施設では、毎日大量の水が使用されています。手術や処置室、手洗いや入浴、洗濯・清掃など、施設内のあらゆる場面で衛生確保のために水は欠かせません。断水が発生して十分な水を確保できなくなると、手術や処置などの対応が難しくなります。
【病院の水の使用例】
診察・手術・透析・滅菌・飲食・トイレ・洗面・洗濯・入浴・シャワー・検査用水・医療ガスの圧縮空気・自家発電設備の冷却水・医療機器や衛生器具の洗浄・床清掃・手洗い等
【病院の水の使用量】
病院で日々使用されている水の量は、数10トン~数100トンにもなります。透析治療においては、1回あたり4から5時間、およそ120ℓから150ℓ以上の水が必要です。透析は、慢性急性じん不全の患者やクラッシュ症候群の場合に行われます。
クラッシュ症候群とは、地震によって瓦礫や車体などの下敷きになることで長時間圧迫を受けた場合にみられるものです。救出後に迅速な血液透析や血漿交換などの治療を行う必要があります。

病院・医療機関の過去の断水状況

平成30年の7月豪雨では、西日本を中心に手中豪雨が発生し、約26万戸で断水が起きました。
最大95医療施設に被害が発生し、断水による医療用水の確保不能のため、74施設が要支援状態となりました。また施設損傷によって透析不可となり、周辺施設に入院患者の受け入れがされました。
また平成21年台風9号では、自己水源のみを採用している病院内で、水源に泥水が流入する事態が発生し、地下電気設備の停電のため医療用水の供給が停止しました。約4か月もの間、約10から40㎥の水道水を給水車より運搬給水することとなりました。

赤十字への協力と給水支援活動

病院への水の供給

熊本地震では、広範囲での断水・停電・ガス供給停止、道路や交通の断絶、建物住居の被害(全壊約8300棟)が報告されています。平成28年4月26日内閣府により激甚災害に指定されています。
弊社では、東日本大震災の断水経験から開発した災害用給水タンク「ホリフトウォーター」で断水地域への支援活動を長年行っています。熊本地震の際には、熊本赤十字からの要請を受けて組立式給水タンク「ホリフトウォーター」を提供しました。
益城町保健福祉センター、月出小学校、長嶺小学校、西川リビング熊本、熊本南部中央病院にホリフトウォーターを設置しています。
⇒熊本地震での給水支援活動の詳細

病院の断水対策

ホリフトウォーターを設置したことによって、1台につき1000ℓ(約1トン)の水を衛生的に保管・給水することができるようになりました。さらに、給水タンク「ホリフトウォーター」は、当時避難所内で蔓延していたノロウイルス感染症の対策にもなりました。当時、避難所では飲用とトイレ後の手洗い水を兼用しており、ノロウイルス拡大の要因の1つとなりました。ホリフトウォーターを導入し、飲用水と手洗い用の水の取水ルートを完全に分けたことによって、収束のきっかけとなりました。
ホリフトウォーターは熊本地震以外にも、平成27年9月関東・東北豪雨、平成30年7月豪雨、令和元年東日本台風、熱海市伊豆山土砂災害、令和4年9月静岡県清水区の断水地域で実際に使用されています。

病院・医療機関の断水対策 応急給水用の給水タンク

病院・医療機関で使用実績あり

組立式給水タンクホリフトウォーターは、益城町保健福祉センターや熊本南部中央病院など病院・医療機関・福祉センターでの使用事例があります。組み立ては、女性2人で手作業のみ5分で完成するため、人手不足が懸念されている施設でも安心して導入できます。組み立て前はコンパクトで、縦置きも可能なため、防災倉庫の片隅でほとんど場所を取らずに保管可能です。食品衛生法に適合した内袋で密封されるため、生活用水はもちろん飲料用水にも安心してご利用ください。

断水地域への給水車不足解消

ホリフトウォーターは、通常のトラックの荷台に積載すれば、給水車の代替品としても使用できます。病院・医療機関などの緊急性が高い施設への給水には、加圧式給水車で迅速に水を給水し、それ以外の施設にはホリフトウォーターを積載したトラックで水を配れば、給水活動の補助にもなります。
1度に1トンの水を貯水し、2つの蛇口から効率的に応急給水を行うため、必要な水をすぐに取得することができます。
水の出が良く、最後まで迅速に給水するため、給水所の行列を抑制します。
避難所の密の回避や、心理的・身体的なストレスも軽減することができます。

災害拠点病院等の水の確保 水の確保に関する規定

水の確保に関する規定

災害拠点病院については、電気・水の確保に関して規定されています。電気に関しては自家発電の保有と3日程度の燃料備蓄が必須です。水については具体的な数字は定められていませんが、災害時にも稼働できるだけの水を確保するすることが求められています。
例えば、適切な容量の受水槽の保有や、停電時に使用可能な井戸設備の整備、優先的な給水協定の締結などが例に挙げられています。また飲料水の3日分程度の確保することとされています。

地震で断水が発生した場合は、飲み水だけではなく、治療に用いる水、医療機器や施設内を清潔に保つための水、非常電源の冷却に使用される冷却水、トイレや入浴用の水など、あらゆる用途で使われる水が不足します。
あらかじめ井戸を設備していても、水が地震によって濁り使用できなくなった事例も過去にありました。その場合は、濁りのない水を給水車から必要な分だけ供給を受けなければなりません。その際に組み立て式の給水タンクホリフトウォーターがあれば、給水車から直接1台1トンの水を貯水できるため安心です。

病院・医療機関に応急給水タンク 病院・医療機関の水の確保

病院・医療機関の応急給水

ホリフトウォーターは、コンパクトで場所を取らず、1トンの水を衛生的に保管・応急給水できる組立式の給水タンクです。外袋に施錠できるため、大切な水へのいたずらも予防できます。
組み立ては女性2人で5分程度で完了し、使用後も内袋部分のみ処分で洗浄不要。手間がかからず導入しやすい断水対策です。また熊本地震では、病院や保健センターでの使用実績もございます。
病院・医療機関の断水対策として、ぜひホリフトウォーターをご検討下さい。

→ホリフトウォーター製品ページ

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